いま、自分は新しい職場でそれほど上手く仕事ができていない。

デスクワークは、まあ、それなりにこなしているけれど、鍼の技術の習得が思うように進まない。

神戸にいるときは自分で治療院をやっていたくせに、この体たらくである。

何しろ、これまでやってきた治療のスタイルを、大きく変えていかなければならない。頭もずいぶん固くなってしまったのかもしれない。

そんなときに、「ああ、やっぱりダメですなぁ」と、つい、自分を責めたくなる。

「いったい今まで何をやってきたの?」

とか

「努力が全然足りませんやん」

とか。

まあ、それはそれで自分がいちばんよく知っている真実なのですが(だからこそ傷つく)、こんな風にヘボい自分を責めてしまうのも、いかがなものか、とも思う。

 

「すぐに上手くなんてならない」

「近道なんてない」

「毎日少しずつやることが大切」

「人には上達のペースというものがある」

「一直線に上昇していくようなものではない」

「遅くても、やめずに継続していくことが大切」

 

なーんて、よく考えたら、自分が中国語を教えるときにしょっちゅう口にしていたセリフではないか。

人に対してそういう言葉をかけてあげられるなら、自分にもちょっとぐらいおすそ分けしてやってもいいだろう。

だいたい、「自分にキビシー人」というのは、いざ上達して上級者になったら、今度は進歩の途上にある人を「努力が足りない」といって責める気持ちになることが多い(個人の観測の範囲)。

「自分」だからといって、特別に丁重にも粗末にも扱わず、等しく慈悲深い目で見てやってもいいかもね、と思えるようになったのは、少しは成長したということなのかもしれない。あまり甘やかすと図に乗るヤツなので、注意が必要ではあるけれど。