中国語で医療を学ぶ―喜马拉雅FMの医療系番組をまとめました

わたしは普段、中国の“喜马拉雅FM”というアプリを使って中国語を聴いています。

“喜马拉雅FM”とは、ユーザーが自由に番組を投稿することのできる音声プラットフォームで、ニュースや文芸、評論、娯楽、大学教授による講義など、ありとあらゆるジャンルの学習ができてしまうサービスです。音声版YouTubeといっていいかもしれません。

わたしが主に聴いているのは医療系の番組です。

さまざまなテーマに沿って、医療知識を啓蒙してくれる番組が数多くあり、大変勉強になります。1回が5分から10分程度のものがほとんどなので、ちょっとしたスキマ時間に聴けるのも魅力のひとつです。

いまのところ、喜马拉雅の医療番組は中級から上級の学習者が中国語医療通訳を学ぶのに最高の教材だと思っています。しかもほとんどの番組は無料。これは利用しない手はありません。

今回は、そんな“喜马拉雅”のなかから医療関係の番組をピックアップしてご紹介いたします。(画像をクリック/タップすると番組のページに飛べます)

1.《名医坐堂》

司会者の“小别”が、ゲストの医師にインタビューするという形式で進行する番組です。

一般の患者の立場からいろいろと質問を出して専門家の意見を引き出してくれるので、一人が延々と説明をする形式のものよりも聞きやすい印象があります。

小别の気さくなキャラもなんだか親しみやすくて、わたしは毎回更新を楽しみにしています。

2.《药事相告》

《名医坐堂》と同じく、“小别”がメインパーソナリティを務める番組です。《名医坐堂》が医療一般を扱うのに対して、こちらは薬の話題に特化した番組で、臨床の薬剤師が飲み方や注意点などを親切に解説してくれます。

3.《健康护理专辑》

同じ“小别”さんによる、看護に関する話題を扱った番組で、ゲストには看護師を招いてさまざまな病気の管理について紹介しています。

4.《医见倾心》

糖尿病やがんといった深刻な病気から、プチ整形やバイアグラといったすこしセンシティブな話題まで、医師の崔先生が明快な語り口でわかりやすく語ってくれる番組です。

5.《听健・健康相对论》

《名医坐堂》や《药事相告》と同じく、司会者と医師の対話という形式で進行する番組です。

ひとつのテーマについて5、6回にわけて深く掘り下げていく形式が取られているため、突っ込んだところまでお話が聞けます。

17年6月26日で更新が止まっていますが(18年1月31日に確認)、番組のストックが300近くありますので、かなりのボリュームがあります。

6.《乐普医疗》


日常的な病気についてコンパクトにまとめてくれている番組です。女性パーソナリティの声がしっとりとしていて、落ち着いて聞くことができます。1回が5分程度なので、気軽に聴けるのも魅力。

.《十万个为什么_人体》

《十万个为什么》(「10万の“なぜ?”」)というのは中国で非常にポピュラーな子ども向けの科学読み物で、子どもの素朴な疑問に答えてくれる、という形式の本です。

この番組もそれに則って、人体の不思議を子どもに語って聞かせるようなかたちで進行しています。

ほかの番組よりもゆっくりの速さで、使う単語も平易なものが多いので、ネイティブスピードの話には少しついていけない、という中級くらいの学習者が医療に関する中国語を学ぶとっかかりにすることができます。2分程度の番組で27回分公開されていますので、すぐに聞き終えられます。

8.《360健康课 | 癌症科普》

がんの話題に特化した番組で、喫煙や飲食、漢方など、さまざまな角度から話題を提供しています。

9.《食疗大讲堂》

番組名は《食疗大讲堂》(食事療法のお話)ですが、食に限らず、日常的な健康に関する話題を提供している、生活密着型の番組です。1回が3分程度なので、サクッと聴けます。

10.《家庭急救三分钟》(有料番組)

熱中症ややけど、虫さされやぎっくり腰、さらには心臓発作や脳卒中など、日常に突然襲いかかる体のトラブルに対処する方法を教えてくれる番組です。

なんだかやたらとテンションが高いので、ノリノリで聴けます。有料番組ですがいくつかは試聴できます。

11.《中国人应该如何用药》(有料番組)

“中国顶尖药师”(中国トップレベル薬剤師)の冀先生が薬の使い方について講義してくれる番組。医療通訳は薬の名前や薬剤師の説明を訳す機会もありますので、この番組で勉強しましょう。

12.《医家有嘢讲2017》(広東語)

こちらは広東語で医療に関する話題を扱った番組です。広東語を学習している方はこちらで勉強してみてはいかがでしょう。リンク先は2017年版ですが、過去のコンテンツも公開されており、内容はかなり豊富です。

医療中国語という分野ではなかなか気軽に手に入る教材がありませんでしたが、現在ではこうしていくらでも自分で教材を「発掘」できます。

このページは随時更新していく予定です。もしもおすすめの医療番組があったら教えてください。