中国通の皆様には常識かもしれませんが、最近知った《中国大百科全书(第三版网络版)》がすごいのでご紹介します。
その名のとおり、中国で出版されている《中国大百科全书》(中国大百科全書)という百科事典のオンライン版です。
その昔、大学生の頃に図書館で見たこの事典の数と分厚さに圧倒されたことをふと思い出し、「そういやあの事典ってネットで引けたりしないんかな?」と思って探してみたら、見事にヒットしました。
「群馬県」の記述が細かすぎて引く
「『群馬県』とか載ってるんかな?」と思って試しに引いてみたら、恐ろしく細かい記述が載っていて仰天しました。
日本の一都道府県の記述だけでこの細かさ。
富岡製糸場のこととか、中曽根康弘をはじめ多くの首相を輩出していることとか、外国の事典とは思えないくらいの詳細さ。物理的な制限がないオンライン事典の本領をいかんなく発揮しています。
《中国大百科全书》第三版介绍(『中国大百科全書』第三版紹介)というページによると、オンライン版は50万項目、計5億字が収録されているそうです。5億字って……
紙版は80巻あるらしく、それだけの規模の事典を所有することは個人には大変むずかしいので、それがこうして自宅にいながらにして引けるというのは本当にありがたい。
中国が国を挙げて編纂する巨大事典をスマホでも
日本では民間出版社である平凡社が『世界大百科事典』(全34巻)を刊行してくれています。
Japan Knowledgeがオンライン版を提供しており、わたしも個人で契約しています。
国家プロジェクトとしてこのような巨大事典を編纂しているところに、中国のすごさを感じます。(民間企業に任せている日本がおかしいともいえますが)
中国(語)学習・研究に携わる者として、その恩恵を存分に受けてさせてもらおうと思います。スマホサイズでも閲覧できるのが嬉しいですね。
オンライン事典の利点として、画像が豊富に用意されていたり、一部の項目には動画まで掲載されていたりして、もう何も言うことがありません。
まだ編纂の途中ということなので、これからも項目が増え、アップデートされていくのでしょう。
日本からアクセスすると少々動作が重く、表示するのに時間がかかったり、エラーが出たりすることもありますが、暇なときなどに興味のある項目を読んでいくだけでも楽しむことができます。スキマ時間にスマホでSNSなどしている場合ではありません。
学習や調べ物に大いに活用させていただきましょう。