かつての学生に連絡をとった

Googleフォトで写真を整理していました。

このアプリには過去の写真を自動で表示して思い出に浸らせてくれる機能があります。「3年前」という文字とともに、昔教えていた学生と一緒に撮った写真が表示されてきました。仮にA君と呼びます。

A君はわたしが大学で教えはじめて間もないころに出会った学生です。英語専攻だったにもかかわらず、とても熱心に中国語を学び、スピーチコンテストに出たり、奨学金を獲って留学までしてしまっていました。

中国語専攻の授業にまで出てくらいの熱心さで、「英語の方はだいじょうぶなん?」と思ってしまうくらいでした。

わたしが今の職場の院長に誘われて、こちらに来るために大学の講師を辞めることになり、A君ともお別れのときがきました。

今日不意にGoogleフォトに現れた写真は、最後に一緒に食事をして、一緒に撮ったものでした。

A君はわたしがこちらに来た後に遊びに来てくれて、車で一緒に群馬の伊香保温泉に行ったり、アタマおかしい博物館に遊びに行ったりしました。それが2019年の春先の話。

その年の終わりにパンデミックが起こって、コロナ対策やらなんやらで社会がボロボロになりました。別に避けていたとかそういうわけでもなく、A君とは全然連絡をとっていませんでした。

せっかくGoogleが写真を出してきてくれたので、彼にLINEで連絡してみました。ほどなくして既読がついて、「大変だが元気にやっている」という返信が来ました。

わたしも簡単に近況を送って、A君が元気でいてくれたことに安堵したのでした。

ときどき、というか、たびたび、というか、ちょくちょく、昔教えていた学生のことを思い出します。

「今どうしてるんだろうな?」と、ふとしたときに考えています。時々連絡をくれる人もいて、もう大学を離れて何年も経つというのに、頼ってくれることに嬉しさを感じます。中国語のことはもちろん、鍼灸師でもあるので、健康のこととか、相談されることもあります。

できることはそう多くはないけれど、豊かさも希望もどんどん削られていく、若者に厳しすぎるこの社会で、困ったことがあったら何か頼ってほしいなと思っています。

それは、A君に限らず、これまで関わった人たち、というか、誰であっても。

これを読んでいるあなたにも。