勉強の複利効果―初級者は効率が悪くて当たり前

お金の勉強っておもしろい

お金のことには疎いわたしですが、このままではさすがにまずいかな、と思いまして、お金の勉強をはじめてみました。

たまたまYouTubeで見かけたこの一連の動画がめっぽうおもしろくてためになります。

動画だけを見続ける時間はなかなかないので、通勤中に車の中で聞いたりしています。

主宰者の方は若くして財産を築き、いわゆるFIREを達成した後、自分のように自由な人を増やしたいという志をもって動画配信やコミュニティの運営をされているそうです。

たしかに、ここで公開されている方法を実践していくだけで、経済的な自由は達成できそうに思います。この「リベ大」に出会う前からつみたてNISAは開始していましたが、投資についての心構えが学べたことは大変ありがたかったと感じています。

さて、投資の話で必ず出てくるのが「複利」という考え方です。

100万円の種銭で年5%の運用をすると、1年で5万円の収益になります。逆にいうと、5万円にしかなりません。

同じ5%でも、1000万円なら50万円、1億円なら500万円もの収益になります。増えた分をまた投資に回せば、1億500万円が翌年には1億1025万円になり、さらに翌年には1億1576万2500円になり、と、収益がぐんぐん伸びていきます。

つまり、積み重ねてきた量がものをいう、ということです。(計算合ってますよね……?)

勉強も元手が少ないと苦労する

ここは中国語教室のブログなので、ここからいよいよ外国語の勉強を例にします。たとえば、外国語で書かれた本を読むとき、初心者のうちは読み進めるのに本当に苦労します。

初級者が辞書を引いたり人に聞いたりして、1時間かけて300文字読めたとします。上級者は同じ1時間で30,000文字くらいをスイスイスイーっと読むかもしれません。

その差100倍です。上級者は同じ1時間のうちに30,000文字分の情報を処理し、知識を得られているわけなので、次に読むときにはもっと速く、効率的に読めるようになるでしょう。

初級のうちは、文法知識や単語の意味が頭に入ってくるまでに、どうしても時間がかかります。読む速度が5%ずつ増えていったとしても、300文字が315文字、330文字、347文字、とわずかずつしか前進していきません。

みんな元手が少ないうちにやめてしまう

多くの人は、この初級段階、投資でいうと、種銭100万円くらいのところでイヤになってやめてしまいます。

しかし、これで諦めずに学習を続けていくと、確実に読める速度、正確性は高まっていき、あるところからは辞書や指導者なしで大量の情報を処理し、発信できるようになっていきます。これに時間がかかります。これは、「読む」という力に限ったことではなく、「読む・聴く・話す・書く」の四技能すべてについて言えることです。

投資でも、10年、20年という長期投資で少しずつ資産を積み立てていくのが王道であるといわれます。

勉強もこれと同じで、少しずつの積み立てによって資産(=知識、運用能力)を積み増していくことが求められるわけです。投資では、インデックス投資でひたすら積み立てていくと、経済全体の成長に合わせて、複利で雪だるま式に資産が増えていきます。勉強もこれと同じで、ひたすらコツコツと積み立てていけば、どこかのタイミングで雪だるま式に知識が増えていく時期に入ることができます。

初級者と上級者の勉強の濃度は違って当たり前

初級者と上級者では、時間あたりの学習の濃度、効率に違いがあってあたりまえです。それが目には見えないので、「自分はこれだけやっているのに、なぜ伸びないんだろう?」という疑問が浮かんでくるのです。

同じ1ヶ月の資産運用をしていて、普通のサラリーマンが「なぜ同じ1ヶ月の運用をしているのに、自分はウォーレン・バフェット(投資の神様と呼ばれている人)のような収益を得られないんだろう」と嘆くことはありません。

これと同じです。元手がそもそも違っているのです。投資ならば資産が目に見えますが、勉強してきた量は目に見えません。その目に見えない元手が違っているから、初級のうちは勉強の効率が悪くて当たり前なのです。

勉強は、目減りすることのない投資

幸いなことに、投資と違って、勉強には課税されることがありません。他人に奪われることもありません。逆にいうと人からもらったり、人にあげることもできません。全部、自分で時間と労力をかけて積み上げていかなければなりません。

運用(勉強の継続)をやめてしまうと、知識や実力はどんどん目減りしていってしまいます。ここがお金と違って、勉強の厳しいところです。

経済に景気の波があるように、勉強にも好調、不調の波があります。投資の世界では、一時的な景気の変動に負けることなく積み立てられる人が、最終的に勝利できるといいます。同じように、勉強に勝利できるのは、好調、不調にかかわらず、ちょっとずつでも積み上げられた人です。

ありがたいことに、勉強の好調、不調の波は、景気の波ほど厳しくはありません。投資の世界では、一日中チャートに張り付いて睨んでいても、自分ではどうしようもない市場のパワーによって、資産が激減してしまったり、完全にゼロになってしまうことすらあります。

一方、勉強の方は、長く時間を使えば使うほど、資産を増やしていくことができます。いくら不調であっても学んできたことがゼロになることは基本的にありません。そう考えると、勉強することのメリットの大きさ、そして、勉強しないことがどれだけ損であるか、わかりますよね。

というわけで、今日が人生で一番若い日です(動画の受け売り)。

今すぐに勉強を始めて、自分という最大の資本を成長させていきましょう!(自己啓発セミナー感)