学習の方向について相談を受けました

先日、少し珍しいご相談を受けました。レッスンではなく、「中国語との向き合い方について相談に乗ってほしい」というご依頼です。

相談者の方(仮に「Aさん」とします)は中国語の初学者で、別のところでレッスンを受けていました。すでにお仕事で英語も使っておられるとのことなので、外国語学習についてまったく何もご存じないというわけでもなさそうです。

「わたしでお役に立てるんかな?」と思いながら、学習コンサルティングのような形で一コマを設け、zoomでお話をさせていただきました。

結果的に大変喜んでもらうことができ、すぐさま熱い感想のメッセージを送っていただきました。ここに転載することもご快諾くださいましたので、ご紹介します。

Aさんからの感想

私は中国語を学んで9ヶ月程度の社会人です。仕事上海外とやりとりをしますが、中国や台湾とも英語を使うため、中国語を目にする機会はほぼありませんでした。

そんな私が中国語をはじめたきっかけは、自粛ストレスと、2020年夏に早川書房から邦訳が出版された中国の小説『死亡通知書 暗黒者』(周浩暉著、稲村文吾訳)です。

『死亡通知書 暗黒者』は中国で大人気の警察小説で、本国では続編が2冊刊行されており、ドラマ化もされています。『死亡通知書 暗黒者』の続編の邦訳が出るのを待ちきれず、2巻目を英訳(Zac Haluza訳『Fate』)で読みましたが、3冊目は中国語の原書しかありません。「中国語で警察小説を読み、ドラマを観られるようになりたい!よしラジオの中国語講座を聞こう!」と、2021年4月のラジオ中国語講座の開講タイミングで中国語をはじめました。

その後、発音は先生について習ったほうがいいことをネットで知り、発音矯正講座を月数回のペースで受講しています。

中国語はまったくはじめてだったため、すべてが新しく、数カ月はなんとなく勉強できました。しかし、ラジオ講座についていけなくなった頃からモチベーションが次第に下がってきました。

その最大の理由は、日本の中国語の教材や講座が、中検やHSK対策、音読や発音、文法に重点を置いており、どうやったら本やドラマを楽しめるようになるかがみえなかったことです。また、初級用教材がつまらなく感じていました(教材を作っている先生方、本当にすみません)。発音以外は独学、仕事で必要に迫られていないというのもモチベーションを維持しにくい大きな要因でしょう。

そんな時に見つけたのが岡本先生のブログでした。私は本が死ぬほど大好きなのですが、岡本先生のブログは端々から本の虫の発するフェロモンが漂っていますし、なりわい(翻訳業)も共通していることから「この先生に相談したい!」とすぐに感じました。

そして現在の状況を簡潔に書いてダメ元で相談の申し込みをしたところ、1回の相談枠でご快諾いただきました。本当に嬉しかったです。

そして、ついに昨日、実際に相談に乗っていただきました。心の底から「申し込んでよかった」と思いました。

まず、本やドラマを楽しめるようになるための道筋が見えました。単語帳と文法書を何冊も持っている(しかも中検用とHSK用の両方!)のですが、つらくて数ページで挫折していました。今回の相談を通じて、中国語エンターテイメントを楽しむための基礎として、退屈な(すみません)語彙や文法の学習が重要であることが改めてわかりました。

第二に、動画サイトなどのエンターテイメントへのアクセス方法を知ることができました。

中国の動画サイトはいくつか存在は知ってはいたのですが、中国語力がないため、サイトのユーザーインターフェイスの中国語がほとんど読めません。「間違ったボタンに触って高額請求がきたらどうしよう」と怖くて画面をあまり触れませんでした。

今回、岡本先生から、腾讯视频などの中国の動画サイトは日本のYouTube Premiumの料金よりもはるかに安価だということを教えていただきました。しかも、中国語と英語の字幕もあるのですね!このあたりの情報はどの初級教材にも載っていないので本当に助かりました。

第三に、興味のあったオーディオブックアプリを教えていただいたことです。私はオーディオブックが大好きで、英語力維持のためamazonのAudibleアプリで英語のオーディオブックをよく聞いており、中国語で同じようなアプリを探していました。もう少し語彙力が上がったら中国語のオーディオブックを購入したいと思います。

おかげさまで、退屈に感じる中国語の語彙や文法を目的を持って勉強できそうです。お忙しいなか相談に載っていただきまして、本当にありがとうございました。

自分なりの楽しみ方をみつけるために

今回ご相談くださったAさんは、本やドラマが大好きで、それを楽しめるようになるために中国語を勉強されています。

このブログからは「端々から本の虫の発するフェロモンが漂って」いるそうで、わたしに白羽の矢が立った模様です。

いきなりネイティブが楽しむためのコンテンツに手を出しても、跳ね返されてしまう可能性が高いため、本やドラマは楽しみつつも、土台となる基礎の力をつけるための勉強について提案をしました。

わたしも常日頃、文法や発音、検定などの重要性は認識しつつ、「それだけが目的ではちょっと寂しい」と思っているので、Aさんの考えに共感し、大いに盛り上がったのでした。

改めて、Aさん、ありがとうございました。またお力になれることがあればいつでもご相談ください。

質問・相談受け付け中です

今回のAさんのようなケースは珍しいですが、学習の仕方についての相談も受け付けています。もちろん、レッスンと並行して行うことも可能です。

もし、何か知りたいこと、行き詰まっていることがあれば、こちらのお問い合わせフォームからご連絡ください。力になれると思います。

また、匿名で相談ができる「マシュマロ」も始めました。

https://marshmallow-qa.com/yuma_okamoto?utm_medium=url_text&utm_source=promotion

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